北野武監督、7年ぶりバイオレンス作品復活 世界のファンが待ち望んだ北野バイオレンスが復活する。
新作(タイトル未定)は、激しい権力闘争に生き残ろうとするヤクザの裏切りや駆け引きを描いた物語。
北野監督のバイオレンス作は“時代劇バイオレンス”と銘打った03年の「座頭市」以来。ヤクザが主人公の映画は「BROTHER」以来、実に9年ぶりだ。
そもそも、同監督を世界的巨匠に押し上げたのが、バイオレンス映画。89年に暴力刑事を描いた「その男、凶暴につき」で監督デビュー。
独特で過激な描写が欧州を中心に話題となり、93年の「ソナチネ」は英BBCの「21世紀に残したい映画ベスト100」に選出された。
98年には復讐に燃える刑事を描いた「HANA-BI」でベネチア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)を受賞し、その名を世界に知らしめた。
その後、新たなジャンルに挑戦するため、「座頭市」からバイオレンスを封印していたが、20周年の節目に原点回帰を決意。
15作目となる新作には三浦、椎名をはじめ、同じく北野作品初参加の加瀬亮(34)、北村総一朗(71)、小日向文世(55)ら豪華な面々が集まった。
女性キャストはほとんど登場せず、男だらけの熱い映画になりそう。
先月23日にクランクインし、北野監督は「自分でも今から仕上げが楽しみ」と手応え十分。
製作サイドでは「現在のところ映画祭などは考えていない」というが、北野ファンにはたまらないバイオレンス作だけに、
世界中の映画祭から熱い注目を浴びることは必至だ。
★小日向以外、全員ヤクザ役
今回発表されたキャストは、刑事役の小日向以外、全員ヤクザ役。
三浦は「北野バイオレンスは爽快」、椎名も「現場は優しさと集中力、そしてユーモアに満ちている」と語り、それぞれ初めて触れる北野作品を楽しんでいる。