政府は富裕層の中国人観光客向けに、3年以内ならば何回でも訪日できる「数次査証(ビザ)」の発給要件を緩和する。現在は最初の訪日中に沖縄県内で1泊することを要件にしている。7月からは岩手、宮城、福島の3県で1泊する場合でも発給する。東日本大震災で観光客数が大きく落ち込んだ東北地方に中国人観光客を呼び込み、被災地の復興につなげる狙いだ。
日本将面向中国富裕阶层游客,放宽在3年之内可任意次赴日的“多次签证”发放条件。目前这种签证需要在第一次赴日期间,必须在冲绳县内住宿一晚,但从7月起只要在岩手、宫城、福岛三县住宿一个晚上,也可以获得该签证。在发生东日本大地震后,前往日本东北地区的游客数量大幅下降,日方希望以此来吸引中国游客。但由于福岛核电站事故产生核辐射的担心尚未完全消除,也有意见认为这种吸引中国游客的做法没有太大效果。
「数次ビザ」を受けると、有効期間の3年以内なら何回でも日本に旅行できる。7月からは、最初の訪日中に沖縄に1泊するか、被災3県に1泊するかすれば数次ビザを受けることができる。数次ビザは1回の滞在期間は90日以内で、個人向け観光ビザ(30日間)の3倍。中国本土に7つある在外公館で、中国側の旅行会社を通じて申請を受け付ける。
“多次签证”可在3年的有效期内多次赴日旅游。每次停留时间为90天以内,是个人旅游签证(30天)的3倍。日本驻中国大陆的7处使领馆都可以通过中方旅行社受理代理申请。
新たな要件の東北3県に1泊したかどうかは、日本側で中国人観光客の身元を保証する旅行会社が確認する。泊まっていないことが確認された場合には、数次ビザを取り消し、同じビザによる再入国を認めない。
日本政府希望通过此举,减少灾区谣言的不利影响。2011年到岩手县的游客数减少了约15%,福岛县减少了约40%。但由于福岛核电站事故产生核辐射的担心尚未完全消除,也有意见认为这种吸引中国游客的做法没有太大效果。一名日本媒体人士说:“目前日本国内的游客还没有恢复,让中国游客前去的效果估计有限。”
外務省は昨年7月から沖縄を訪れる中国人向けに初めて観光数次ビザの発給を始めた。その後の9カ月間で発給件数は1万4000件を超えた。前年と同じ時期の9カ月と比べると沖縄を訪れた中国人は40倍に膨らむなど大きな効果を上げたとされる。
日本外务省从去年7月开始发放多次旅游签证,条件是第一次到日本旅游时需要前往冲绳。在随后9个月发放该签证超过1万4000个。与发放前相比,持旅游签证访问冲绳的中国人数扩大了40倍。
政府が東北向けの数次ビザを発給するのは、震災復興の現状を見てもらい、風評被害を防ぐ狙いも込めている。2011年に岩手県内の観光地を訪れた観光客は前年比で15%減った。福島県は11年度に前年度比で40%減った。沖縄の例のように観光客が急増すれば、震災で大きな被害を受けた東北地方の復興にもつながる。
日本外务省从去年7月开始发放多次旅游签证,条件是第一次到日本旅游时需要前往冲绳。在随后9个月发放该签证超过1万4000个。与发放前相比,持旅游签证访问冲绳的中国人数扩大了40倍。
被災地以外でも数次ビザの効果に注目している自治体は少なくない。北海道の高橋はるみ知事は3月の道議会で北海道も対象に加えるよう国に要請する方針を表明している。ただ、数次ビザの要件緩和を進めすぎれば効果が薄まりかねないとの指摘もある。
除了受灾地区以外,看好“多次签证”带来的效果的日本地方政府不在少数。北海道知事高桥春美在3月的北海道议会上表示将向日本政府申请把北海道也列入适用范围。但也有观点指出,过分扩大“多次签证”的适用对象可能会削弱其效果。
日本政府観光局(JNTO)の統計によると、日本を訪れた中国人は10年8月に17万人を超え、過去最高を記録した。その直後の9月に起きた尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で落ち込み、大震災後の11年5月には6万人を割った。今年2月には8万3000人まで回復してきている。
日本政府观光局(JNTO)的统计显示,2010年8月到访日本的中国人突破17万大关,创历史新高。其后,9月因发生中国渔船冲撞事件而下滑,大地震后的2011年5月跌至不到6万人。今年2月,访日中国人已恢复到了8万3000人的水准。