今や世界最大級の「がん大国」となっている中国。その発見、治療体制の整備が喫緊の課題と言えるが、それ以上に解決しなければならない問題がある。それは「信頼」だ。中国メディア・捜狐は、日本と中国の医療事情における差について論じた記事を掲載した。
中国已然成为全球最大级别的“癌症大国”。尽管医疗体系吃紧的课题处于风口浪尖,不过还有比之更重要的不得不解决的问题。那就是“信任危机”。中国的媒体搜狐刊登了关于日本与中国的医疗差距的文章。
記事は、現在中国ではがんが最大の死因となっており、世界で毎年がんで亡くなる約700万人のうち24%、すなわち5人に1人以上が中国人であると紹介。中国では「早期発見・早期治療」に対する市民の意識が低いうえ、がんを発見する技術や最先端の検査機器が深刻な不足状態になっていると指摘した。これにより、中国におけるがん患者生存率がわずか13%と、日本の68%に遠く及ばないとしている。
文章介绍了目前在中国,癌症成为最大的死亡因素,每年全世界因癌症死亡人数约700万,其中的24%即5个人里面有1个是中国人。在中国,老百姓对“早期发现/早期治疗”的意识薄弱,而且,能够发现癌症的技术或者最尖端的检查设备也呈严重短缺状态。由此导致中国的癌症患者生存率仅为13%,远不及日本的68%。
では、「早期発見・早期治療」の観念が浸透し、最新鋭の検査機器が整備されれば、中国でもがん患者生存率は上昇するのだろうか。一定の効果はあるだろうが、それ以前に「市民を安心して病院に行かせる」環境を整えなければならない。
如果“早期发现/早期治疗”的观念普及,最新型的检查设备完备,中国的癌症患者生存率是否会上升呢? 也许会有一定的效果,但是在此之前一定要营造“让老百姓放心地去医院就诊”的环境。
記事は、日本人が1年間に病院にかかる回数が1人あたり14回に上るなど、医療に対する信頼が高いことを紹介する一方で、中国では近年医療業界に対するネガティブな報道が後を絶たず「本国の医療に対する信頼不足の現象」につながっていると解説。さらに医療環境が悪い、スタッフの態度が冷たいというイメージがすっかり一般化してしまっていることを挙げた。
文章指出,日本人每年去医院就诊的平均次数为14次,对医疗的可信度较高。而在中国,近年来医疗业界的负面报道比比皆是,出现了“对本国的医疗信任感不足的现象”。特别是对医疗环境恶劣,医务人员态度冷淡等已成为普遍认知。
記事は、中国の病院は技術面、サービス面など全体的に「国民の要求レベルに到達していない」と指摘。高額な治療費を請求される一方で治療国化が低く、入院も難しいといった状況が、中国人を日本など外国の医療サービスに赴かせる要因になっていると断じている。
文章指出,中国的医院在技术面,及服务等方面,从整体上“没有达到国民要求的水准”。一方面被要求支付高昂的治疗费用,而另一方面治疗的国产化率偏低,住院也不容易等现实成为驱使中国人向日本等外国医疗机构求诊的重要原因。
中国では、医師や製薬会社の利益が絡む薬品の過剰処方、抗生物質の濫用、病院と患者の対立など、さまざまな問題を抱えている。一度根付いたネガティブなイメージを払しょくするには、並々ならぬ努力が必要だ。中国の医療業界も食品業界などと同様、「信頼」を回復するための変革の必要に迫られているのである。
在中国,绑定了医生或制药企业利益的药品处方过度,抗生素类药物的滥用,医院和患者的对立等,存在着诸多问题。若要改变已经根深蒂固的负面形象,需要坚持不懈的努力。中国的医疗界也跟食品行业一样,挽回“信任危机”的变革已刻不容缓。