親離れと子離れ、どちらがむずかしいのだろう。今年2月の本紙歌壇に一首があった。〈どれだけの覚悟で言ったことなのか君は知らない「好きにしなさい」〉今村こず枝。「なかなか怖い歌。一語に籠(こ)めた母親の覚悟」は選者の永田和宏さんの評だ。
离开父母和离开孩子,不知道哪一个更难做到。今年2月本报歌坛刊登了这样一首和歌,<口出此言多纠结,为娘心绪儿不知,“自有主张并非不是,人生坎坷好自为之”>今村梢枝作。评委永田和宏先生对此作品作出了如下评价,“这是一首令人战栗的和歌,表达出了母亲在这句话中融入的感悟之情。”
事情は想像するしかないが、へその緒を再び切るような思いの一時(いっとき)が、母親にはあるのかも知れない。作家の森崎和江さんが「母性とは、抱く強さと同じ強さで放つもの」と書いていたのを思い出す。抱くことだけに一途(いちず)では駄目らしい。
具体情况只能凭各自的想象了。但是,在母亲的心中也许都会有这种感觉的时候,那种如同第二次割断脐带一般的不舍与心痛。我想起了作家森崎和江女士作品中的一段话,“所谓母性,就是与拥抱时同样程度强烈的放手。”一味地抱着不放看来是不行的。
とはいえ、昨今は親がかりの期間が延びるばかりのようだ。ベネッセ教育研究開発センターが大学生の保護者に聞いたら、4年生の親の約4割が就職活動を助けていた。ネットや雑誌で情報を集めるなど、父親より母親の方が熱心だという。
话虽这么说,可是,如今的孩子依赖父母的时间正在不断地延长。据Benesse教育研究开发中心向大学生监护人咨询调查称,大约有4成左右大4学生的家长帮助子女找工作,而且,通过网络、杂志收集信息等方法,母亲比父亲更热心。
調査の結果、就活だけでなく大学受験も含めて「高学歴の母親が自分で情報を集め、子の進路決定に関わっている姿」が浮かび上がるそうだ。ありがたい親心か、自立を妨げる干渉かは、その母、その子によるだろう。
调查结果表明,有一种情况特别严重,不仅是找工作,包括大学入学考试在内,“高学历的母亲们亲自收集信息,在子女决定今后发展方向的问题上,也能看到母亲事必躬亲的身影。”这到底是孩子渴望的父母心?还是妨碍孩子自立的干涉呢?恐怕这也要因母与子的不同而不同吧。
何年か前、アメリカから「ヘリコプター・ペアレント」という言葉が入ってきた。頭上を旋回するヘリのように子を見守り、すぐ降りてきては指示や助け舟を出す親、という揶揄だ。日本の大学生の親にも多いらしい。
几年前,“直升机父母helicopter parent”一词从美国进入到了日本。这是调侃那些就像是在头顶上旋转的直升机似地对孩子百般呵护,并且还能立即降落做出指示或帮助解围的家长。在日本大学生中,这样的家长好像为数不少。
履修登録についてくる、授業の欠席連絡を親がよこす――など珍しくもないと聞く。となれば「へその緒」つきの社会人も結構いるのだろう。叱り方ひとつにも注意がいる。
听说诸如跟着去办理必修课程注册,上课请假等等家长也会越俎代庖,这种情况并不罕见。如果真是如此,那么在那些已经踏入社会的人中,还拖着条“脐带”的恐怕也少不了。即便就一个管教方法而言,也需要高度注意。