実話か作り話か定かではないが、こんな話を聞いたことがある。昔、乾燥地の国から来た客人が、ひねると水がほとばしる蛇口を見て「土産に欲しい」と熱望したそうだ。水道を知らなかったので、蛇口が奇跡の水源に見えたものらしい。
虽然无法确定是真事还是杜撰,总之听说过这么一个故事。从前,有一个来自干旱国家的客人,当看到一拧便哗哗流出水来的水龙头时热切地希望将它“带回去送人”。看来他并不懂得自来水管道,所以将水龙头错当成堪称奇迹的水源了。
時代がかった話だが、命の水に事欠く人は今も少なくない。国際協力機構(JICA=ジャイカ)の発行するジャイカズ?ワールド8月号が「一滴の重み」と題して特集している。その表紙、蛇口の水を両手で飲むアフリカの少女の写真が目を引く。したたる貴重な水は、透き通った宝石のような輝きだ。
尽管这是多少个时代之前的故事了,可即便是今天,缺少生命之水者并不在少数。国际合作组织(JICA)发行的JICA WORLD第8期上刊登了一篇以“一滴的分量”为题的专集。封面上那个用双手接着水龙头流出的水在喝的非洲小姑娘吸引了我。润泽贵重的水滴如同晶莹剔透的宝石熠熠生辉。
水を欲して飲むとき、人はだれも真剣な顔になる。少女も一心そのものだ。のどを通った水は胃に落ちて五体をみたす。この蛇口ひとつに、どれだけの人が命をゆだねているのだろうと思う。
当口渴难忍需要并且喝到水的时后,无论是谁脸上的表情都很认真,此时的小姑娘也是心无旁顾。通过食道的水流入了胃腑,并满足着整个身体的需求。不知有多少人将生命托付给了这小小的水龙头。
日本では、1人1日平均で約370リットルも使うそうだ。体重が60キロなら重量は6倍を超す。片や世界には安全な水を得られない人が8億人近くいる。水は天下の回りものだが、「一滴の格差」は著しい。
据说,在日本平均每人每天要使用370升水。如果人的体重算他60公斤的话,则将是它的6倍以上。而另一种情况是,全世界有将近8亿人得不到安全的水。虽说水是天底下循环流动的物体,可“滴滴差别”却极为显著。
「水道のせん」という詩が、まど?みちおさんにある。〈水道のせんをひねると 水が出る/水道のせんさえあれば/いつ どんなところででも/きれいな水が出るものだというように……〉と、日ごろの勘違いを戒める言葉が続く。そう、蛇口は魔法の水源ではない。
间户道雄先生创作过一首诗歌“水管道的阀门”,<一拧水管道的阀门,水就流淌了出来/只要有了水管道的阀门/任何时候、在任何地方都能够/流淌出洁净的水来/要是那样该……>,接下来的是话语告诫人们纠正平素的错觉。的确如此,水龙头并非是具有魔力的水源。
乾いた大地から一滴一滴をしぼり取るように生きる人々に、思いをはせたい。天与の水を当たり前とせず、水清くゆたかな国土への感謝とともに。
希望要为那些生活在干旱国度,如同要从干涸的大地挤出这一滴滴水似的人们多想想,在感谢水清山秀物产丰饶之国土的同时,不要理所当然地对待老天赐予我们的水。