仕事でもプライベートでも、人と約束をしたら時間を守るのは最低限のマナー。とはいえ、悪気はないけど、あたふた準備をしているとなぜか約束の時間を過ぎてしまう、という人もいるかもしれない。そんな遅刻癖が深刻すぎて悩んでいたのは、英国のある男性。彼は子どものときから約束の時間に数時間遅れ、人を怒らせた経験は数知れず。自分を責めたところで改まらない日々が続いていたそうだ。しかし、その原因は彼が単にだらしのない人間だったからというわけではない。彼は、脳の障害により時間の長さをしっかり認識できない“慢性遅刻症候群”を患っていたのだ。

不管是工作，还是私事，只要和别人约好就得遵守时间，这是最低限度的礼节。说是这么说，也许也有人虽不是恶意，但慌慌忙忙准备的过程中不知不觉就错过了约定的时间。英国就有一个人因为自己非常严重的“迟到癖”很是苦恼。他从小时候起就经常会比约定时间迟到几个小时，因此被人责骂的经历也不计其数。虽然他非常自责，但“迟到癖”似乎一直无法得到改善。这不单单是因为他是个散漫的人，更重要的原因在于他的脑部有障碍，患上了无法很好地识别时间长短的“慢性迟到症候群”。

英紙イブニング・テレグラフやスコッツマンによると、“慢性遅刻症候群”に悩まされ続けて来たのは、英スコットランド地方フォーファーで暮らす57歳の男性ジム・ダンバーさん。最近も彼は、夜7時から始まる映画を見に行こうとしていた日、朝8時15分に起きて「11時間も準備の時間があった」にも関わらず、いつものように上映開始時刻から20分遅れて着いたそうだ。しかし、彼にとってこのくらいはまだ序の口。過去には、自分の人生にもさまざまな影響を及ぼしてきた、もっと派手な遅刻を繰り返してきたという。

据英国《Evening Telegraph》和《scotsman》报道，一直以来受到“慢性迟到症候群”折磨的是住在英国苏格兰福弗尔地区的57岁男子吉姆丹巴(音译)。就在最近，他准备去看晚上7点开始上映的电影，当天他8点15分起床，尽管有长达11个小时的准备时间，但他还是像往常一样，迟了20分钟才到。对他来说这还只是小事，过去一些迟到甚至对他的人生造成了各种影响，更多严重的迟到也在周而复始。

彼の記憶にある最初の遅刻は、5歳の頃のこと。そこから彼の場合は成長しても遅刻癖がどうしても直らず、友人から食事に招待されれば3時間遅刻し、旅行に出かけようとすれば4時間遅れて予約したフェリーに乗り遅れ……と、友人を怒らせてしまった苦い経験がいくつもあるそうだ。

他记忆中第一次迟到是在5岁。从那时起，即便他人在长大，却始终无法改掉自己的“迟到癖”，如果有朋友招待他吃饭，他会迟到3个小时，他曾计划出去旅行，却迟了4个小时，没能赶上预定的船渡……惹好友生气的痛苦经历也经常在他身上上演。

初めてのデートもやっぱり遅刻したという彼は、正確な時間を刻む電波時計を使っていつも時間を気にするようになったというが、時にわざと時間を早くセットして、早めの行動を心掛けてみたものの、それでも約束の時間は守れず。当然ながら仕事も長く働けずに転職を繰り返しているそうで、「私の人生すべてに影響してきた」と繰り返してしまう遅刻には、彼も大いに悩んできたようだ。

他第一次约会也不出意外迟到了。就算用着能够准确指示时间的电波手表，总是留意着时间，有时还会将时间设早提前行动，但他依然无法做到遵守约定的时间。当然他工作也做不长，经常换。他也为自己一而再再而三的迟到困扰不已，“影响了我整个人生。”

そんな彼に転機が訪れたのは、つい先日のこと。「なんで時間通りに間に合わないのか」と自分を責め続けて来た彼は、医師に相談をしようと病院に予約を入れた。もちろん、受診時間にも「30分遅れてしまった」そうだが、彼にとっては遅刻をしてでも足を運んだ甲斐のある答えを見つけられたという。

最近，他身上终于发生了转机。一直自责“为什么自己不能赶上约定的时间”的他，为了弄清楚原因，约了一家医院寻医就诊。当然，他还是没能在就诊时间到达，迟了30分钟，但是对于他来说，即使是迟到了，来医院这一趟也是有价值的，因为他找到了有价值的回答。

医師の診断によると、彼が遅刻をしてしまう原因は、彼の脳で一般的にADHD(注意欠陥・多動性障害)が起こるとされる部分に問題があり、彼には「時間の経過を正確に把握できない」症状が表れていた。彼のような人は「2時間電話で会話をしても15分経ったくらいの感覚になる時がある」とされ、時間の管理がとても難しくなるそうだ。

据医生诊断，致使他迟到的原因，是他脑中“ADHD(注意力缺陷多动障碍)”出现的部位存在问题，他的症状是无法正确地把握时间的经过。像他这样的人，很难进行时间管理，打2个小时的电话有时候就像15分钟一样。

つまり、遅刻を繰り返してきたのは自分がしたくてしていたわけではないと、医師からお墨付きを与えられたわけで、「身の潔白が証明された気分だ」と少し心の重荷が取れた様子のダンバーさん。ただ、原因が分かったからといって安心ばかりもしていられないようだ。家族は“慢性遅刻症候群”との医師の診断を信じずに「私が弁解していると思っている」そうで、彼自身もまた、今後遅刻したときにいくら障害だと説明しても迷惑をかけた人に通じるとは限らず「憂鬱だ」と話しており、彼の苦悩はまだまだ消えそうもない。

也就是说，反复迟到并不是因为自己想这样做，看到医生下的诊断书，他露出如释重负的神情，好像自己的清白得到了证明。但就算知道了原因，他也不能放心。他的家人不相信医生就“慢性迟到症候群”的诊断，认为他是在辩解。他本人今后在迟到的时候，就算再三解释自己有某种障碍，也不一定能得到对方的认同，“真令人郁闷”……看来他的苦恼暂时也不会消失。