1
因幡の白ウサギ
因幡之白兔
製作・提供/国際デジタル絵本学会 文/馬渕悟 絵/根本静香
制作·提供/国际数字绘本学会 文/马浏悟 绘/根本静香
往下翻,精彩故事就要开始咯
2
昔々、おきの島という島に、1羽のウサギが住んでいました。
很久很久以前,在一座名为淤岐的岛屿上,居住着一只兔子。
ウサギは、遠くに見える日本の因幡の海岸を見て思いました。
兔子远远望着日本因幡的海岸,心里想着,
「あの大きな島へ、何とかいってみたいものだ」
“好想到那个大大的岛上去啊。”
3
そこで、ウサギは海岸に出て ワニ(サメのこと)に言いました。
于是,兔子来到海岸边,对鳄鱼(其实是鲨鱼)说,
「ワニさん、ワニさん、私たちウサギとワニさんたちと、どっちが多いと思うかい」
“鳄鱼先生,鳄鱼先生,我们兔子和鳄鱼先生们,你觉得谁的数量比较多呢?”
ワニは答えました。「わたしらの方が多いに決まってるさ」
鳄鱼回答:“那肯定是我们的数量多啊。”
「そんなら、数えてみるから、ワニさんの仲間を集めておくれ」
“既然如此,你让我数数看吧,请把鳄鱼先生的伙伴们都集中起来。”
4
そこで、ワニさんは、仲間を集めて一列にならべました。
于是,鳄鱼先生就把伙伴们都叫了来,排成了一列。
その数の多いこと、多いこと。おきの島から遠い因幡の海岸までずらーっとならぶほどでした。
鳄鱼的数量可真多啊,多得数也数不清,多得从淤岐岛到远远的因幡海岸能一溜儿排开。
ウサギは、しめしめと思って、ワニのせなかの上を飛びはねながら、「1びき、2ひき、3びき…」と、数えていきました。
兔子觉得好极了!在鳄鱼的背上边跳边数,“1条、2条、3条……”
5
そうして、いよいよ因幡の海岸に着くというときに、ウサギは思わず言ってしまいました。
就这样,快到达因幡海岸的时候,兔子不假思索地脱口而出,
「やーい、ワニさんたち、だまされた。ほんとは、こうして因幡にわたりたかっただけさ」
“哈哈,鳄鱼先生们,你们被骗啦。其实我只是想要用这个方法渡过大海来因幡而已。”
それを聞いた、さいごのワニが、ウサギをつかまえて、皮をはいでしまいました。
最后一条鳄鱼听了这句话,抓住了兔子,剥了它的皮。
6
そこへ、神さまたちがやってきました。皮をはがれて赤はだかになっているのをみて、一人の神さまが言いました。
正在这时,神主们降临了。某个神主对着被剥了皮、身体变得红红的兔子说,
「おい、うさぎ、皮をはがれていたかろう。海水で洗って日に干すと、いたまなくなるぞ」
“喂,兔子,被剥了皮很疼吧。你去用海水洗浴,再到太阳下晒干,就会不疼啦。”
けれど、その神さまはいじわるな神さまで、ウサギをいじめてやろうと思ったのです。ウサギが言われたどおり、海水で体を洗って日に干すと、もっと痛くなりました。
然而,这个神主是个坏心眼的神主,他想要折磨兔子。当兔子按照他的话去用海水洗了身体,再在太阳下晒干,却越来越疼。
7
そこへ、いじわるな神さまたちの弟のオオクニヌシノミコトという神さまがやってきました。この神さまは、とてもやさしい神さまです。
此时,坏心眼神主的弟弟,大国主神来了。这是一位非常温柔的主神。
「これはかわいそうに、川の真水で体を洗い、ガマのほで体をおおいなさい。そうすれば、元どおり元気になるよ」
“真可怜啊,你到河川里用淡水清洗身体,再用香蒲粉涂满身体,你就能恢复原状了。”
オオクニヌシノミコトは、そうウサギに教えてあげました。
大国主神这样向兔子建议。
8
ウサギは、言われたどおり川で体をあらい、ガマのほを集めて体をおおいました。
兔子按照大国主神的说法,在河川里清洗了身体,采摘了许多香蒲粉,铺在身体上。
すると、いたみはおさまり、白い毛も生えてきました。
果然,痛楚渐渐消除,还长出了白色的毛。
9
「これからうそをついてはいけないよ。悪いことをすれば、かならず自分にかえってくるからね」
“以后可不能再撒谎啦。做了坏事,一定会报复到自己身上的哟。”
ウサギはこころからはんせいしました。
兔子从内心反省了自己的行为。
おしまい
完