「知日」の窓を開く
2011年1月4日火曜日、年末年始の休暇の最終日の午後、私が東京の自宅で翌日の出勤の準備をしていた頃、はるか遠くの北京市798芸術区UCCAでは、中日両国のメディア、クリエイター、日本文化ファンなど約100名が一堂に会し、日本だけに特化した中国で唯一のメディアブランド「知日ZHIJP.」ムックの創刊発表会が行われた。発行元は「磨鉄図書」傘下の「文治Lab」である。
昨年の秋以来、中日両国の上に垂れ込めた暗雲に、両国の文化交流に関心を持つ良識ある人々は深く心を痛めてきた。だが驚かされるのは、昨年の9月から11月までの3ヶ月間に中国の主要な都市で行われた日本に関連する文化イベントが70ほどもあったことで、日本文化に触れることのできるイベントが1日平均一つ以上行われた計算になる。一方では一触即発でありながら、一方では温かい風が吹くような状況が、「知日」誕生の機会と場所と人々の交流を生み出したと言えるだろう。
創刊号が準備されている期間に、私たちは東京を駆け回って、インタビューや撮影を行い、記事を書く機会に恵まれた。著名なコンセプトデザイナーである坂井直樹さんにインタビューをしたり、グッドデザイン賞受賞作品を取材したり、中国でも非常に人気の高いアーティスト、奈良美智さんの「A to Z cafe」を訪ねたりして、私たちは読者と共に味わいたい快感の中に浸ることができた。
民間の出版社である文治図書が創刊し、日本在住の作家、毛丹青さんが主筆を担当し、知日家の文化人たちが顧問となった「知日」創刊号は3万冊発行の予定である。刷りたてのインクの香りのするムック本が参会者一人ひとりの手に渡される時、新しい知を探索し思考する力を持つ現代中国の新しい世代に対して、創意に溢れ、高い価値を備えた日本文化解読の機会を与えるメディアの価値の重要性は、計り知れないものとなるだろう。
「知日」の制作に携わる一員として、20年あまりをかけて培った独自の視点から、日本の素朴な和の美を見つけ出し、デザインのオアシスから輝く創意を発掘し、自分の感覚を「知日」の行間に溶け込ませ、国境と心を縛るものを徐々に解いていくことができたなら……、私はその時、自分の存在価値を深く感じることができた。窓の外は身を切るような冬の寒さだが、部屋の中は春のように暖かい午後のことだった。(姚遠執筆)
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开启“知日”之窗
2011年1月4日星期二,年末年初长假的最后一天下午,我在东京的家里为第二天的上班做准备。与此同时在遥远的北京市798艺术区的UCCA(尤伦斯当代艺术中心),中日两国媒体、创刊者以及日本文化迷们约100人济济一堂,举行中国唯一的一本日本化品牌杂志“知日 ZHIJP”的创刊发布会。杂志的发行单位是“魔铁图书”旗下的“文治LAB”。
自去年秋天以来,笼罩在中日两国上空的阴云让很多有志于促进两国文化交流的有识之士深感忧虑。但奇怪的是从9月到11月的短短三个月时间里,在中国的主要城市举办的和日本有关的文化交流活动却多达70多场,平均一天一场以上。一边是一触即发的紧张对峙,一边是和风吹拂的温情友好,也许可以说正是这种状况为“知日”的诞生创造了时机、提供了场所并促进了中日两国人民的交流。
在创刊号准备期间,我们在东京四处奔走,采访、摄影、撰写报道。我们采访了著名的概念设计师坂井直树先生并报道了他的“Good Design”获奖作品。还拜访了在中国很有人气的艺术家奈良美智的“A TO Z CAFE”咖啡店,得以和读者一起沉浸在期待品尝香浓咖啡的快感之中。
民间出版社文治图书发行的“知日”杂志,由旅日作家毛丹青先生担任主笔,众多熟悉日本的文化人士担任顾问。创刊号预计发行3万册。当刚刚印刷出来还散发着油墨香味的杂志在与会者手里传阅时,它为这些乐于探索新知并勇于思考的新一代中国青年提供了富有创意、难得的日本文化解读机会,其重要意义不可估量。
做为“知日”的工作者之一,我通过自己20多年培养起来的独特视角去发现日本淳朴的“和之美”,从设计的绿洲里发掘精彩的创意,把自己的感触融汇到“知日”的字里行间。如果“知日”能让人们超越国界,超越心灵樊篱去相识相知相爱,那时我就心满意足了。
写于窗外寒风刺骨屋内温暖如春的午后。
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